世界の人類は、蛇に「永遠」や「生命力」を見てきました。
蛇は脱皮して生まれ変わり、何度でも新しい自分になるからです。
その考え方は、現代にも引き継がれ、私たちの生活にしっかり影響しています。
医療・薬学のシンボル~ギリシャ神話の蛇の杖
WHO(世界保健機関)のマークを、じっくり見たことがありますか?
マークの中央に黄色い杖があり、一匹の蛇が巻きついています。
この杖は「アスクレピオスの杖」と呼ばれるもので、ギリシャ神話のファンや、医療関係者の間で、超有名な蛇の杖です。
世界各地の救急車、アメリカの医療部隊や、自衛隊の衛生科など、全世界の医療団体が、このマークをつけています。
なぜこんなに「アスクレピオスの杖」が人気かというと、アスクレピオスとは、ギリシャ神話に登場するスーパードクター。
「死んだ人も生き返る」と言われるほどの凄腕、その功績で、人間から医学神になった人物です。
その彼が愛用していたのが、蛇が巻きついた杖である「アスクレピオスの杖」。
医療機関であれば、誰もがシンボルマークにしたくなる!というわけです。
神は蛇から始まった?~日本の蛇の神話
知ってる人はなんとも思わない、知らない人はあっと驚くタイプの話ですが、日本語の「神」の語源は、「カ=蛇、ミ=身」という説があります。
蛇の古語が「カガ」だったため、「鏡」は蛇が語源、「鏡餅」は蛇のとぐろを示すという説もあります。
12月になるとスーパーやコンビニの店頭に鏡餅が並びますが、あれはすべて、蛇の神さまなのです。
ヤマタノオロチ~日本で最も有名な蛇の神話
日本で最も有名な蛇の神話といえば、ヤマタノオロチ(八岐大蛇)のお話。
ヤマタノオロチのお話が何を意味しているのか、追求しだすときりがない、奥の深い神話なのですが、諸説さまざま多くある中で、「大河の洪水を意味している」という説があります。
櫛名田比売(くしなだひめ)の両親が、毎年の決まりとして娘を大河に捧げていたのは、洪水を治めるための犠牲。
須佐之男命(スサノオノミコト)のヤマタノオロチ退治は、「大河の洪水の解決」を意味しているという説です。
まとめ
ギリシャ神話の「アスクレピオスの杖」は、世界中のあらゆる医療機関がシンボルマークにしているのに、日本神話のあれもこれも蛇と関わりがあるのは・・・知られているような、いないような。
「ヤマタノオロチ=大河説」は、よく聞かれる説ですが、なぜ洪水を解決すると、神剣「天叢雲剣(あめのむらくものつるぎ)」が手に入るのか。
パズルや頭脳戦が好きな人に、おすすめの思考ゲームです。