漢字は古代中国の蒼頡(そうけつ)という人物が作った道具、という伝説があります。
観察力に優れた人物で、顔に目が四つある肖像画が有名です。
四つ目の蒼頡の古代中国から、三つ目がとおる現代日本まで、もしかしたらずっと、同じ「蛇」という漢字を使ってるのかもしれません。
そもそも「蛇」という漢字は、なにを象徴しているのでしょうか。
蛇の漢字が象徴するものは?
「蛇」という漢字は、左半分が「マムシの見た目の姿」の象形文字。
右半分の「うにょっ」とした姿の漢字は、蛇をあらわす象形文字です。
つまり「蛇」という漢字は、蛇の見かけの姿を象徴したもの。
蛇はこういう性格であるとか、蛇が何を考えているかとか、蛇の内面性をあらわしてはいないのです。(蛇になんか言われそうです)
では、この「へび」という言葉がどこから来たのか・・・これについては、よく判っていません。
蛇の名前の意味は?
誰がいつ、なぜ「蛇」を「蛇」と呼ぶことにしたのか、明確なことは判っていません。
「ハム(食む)」が転じたとか、方言の「ヘミ」から来ているとか、諸説あるのですが、絞り込めないようです。
発祥の理由ははっきりしないものの、蛇を表現する言葉は実に多彩。
カガ、ナワ、クチナワ、ウワバミ、オロチは昔からありますし、山鰻(ヤマウナギ)、陸鰻(オカウナギ)などの言い方があります。
(なぜかウナギを「川の蛇」とは言わないらしい)(ウナギは立場が強いのか?)
蛇の名前の言い方は?
蛇の呼び方は、まだまだたくさんあって、「大虫(オオムシ)」などのまんまな表現もあります。
たとえば「長(ナガ)」。
「インドの蛇神ナーガの影響ではないか」と関心をもたれています。
「長太郎(ナガタロー)」「長物(ナガモノ)」は、あまりにもまんますぎて、蛇に悪い気がします。
「縄(ナワ)」と呼ぶ地域もあり、蛇が「縄呼ばわりかよ」と機嫌をそこねそうです。
ましてや「クチナワ(朽ちた縄)」は・・・「朽ちた縄に似てるから」が理由だそうですが、蛇に怒られそうです。
「こんな活発に生きてるのに、どこが朽ちてるってか!」とか。
蛇色ってある?どんな色?
蛇の呼び方だけでなく、蛇にまつわる言葉もたくさんあります。
「やぶへび」とか「蛇足」とか、「流星光底長蛇を逸す」という、派手な言い回しも。
ところがなぜか「蛇色」という言葉だけは見当たりません。
赤・青・緑・黄色・縞模様など・・・蛇の種類や生息地によって、無数とも思えるカラーがあるので、ずばり「これが蛇の色!」というのは、イメージしにくいのかもしれません。
まとめ
蛇の呼び方は、日本全国、実にいろいろありますが、「巳(ミー)」が断然可愛い。
よく言われる「巳(ミ)」ではなく、「ミー」と呼ぶ地域があるのです。
蛇を「ミーちゃん」で考えると、急にプリティーな生き物に思えてくる。
本日より、すべての蛇を「巳(ミー)ちゃん」としたい。無理かな。