山や草原で蛇に遭遇して噛まれた場合、急なことで誰もがパニックになると思います。
蛇っと言っても無毒ばかりではなく、毒がある蛇もいますからとても怖いです。
今回は蛇に噛まれた場合、どのような症状が起こりどのように処置したらいいのか調べてみました。
蛇に噛まれた時の症状と対処方
毒のある蛇で有名なのはマムシとハブです。
まず、マムシに噛まれた場合ですが焼けるような刺激が起こり、噛まれた場所の腫れが広がっていきます。
内出血が起こり、打撲した時の様に噛まれた所がだんだんと紫色になっていきます。
局部的にネフローゼと呼ばれる筋肉組織が壊死する事もあります。
毒が回ると頭痛や視覚障害が起こります。
また歯茎や内臓から出血が起こり血便などが出る場合もあります。
日本では毎年数千人が噛まれており10人~20人ぐらいが亡くなっているそうです。
ハブの場合は、出血、腫れ、痛みはマムシより強く症状が現れます。
毛細血管にハブの毒が入る為、内出血も起こりネフローゼが強くでて後遺症が残ります。
これはハブの毒素が強い為です。
毒のある蛇に噛まれた場合の対処方法ですが、安静にすることが一番ですがショック症状や呼吸困難に注意が必要です。
噛まれた所の5~6cm上をタオルで縛る事で、毒が体に回るのを遅らせることができます。
その時の注意ですが、あまり強く縛らないように気を付けて下さい。
強く縛ると逆に悪化してしまいます。また5分置きぐらいに、一度タオルを緩めて血流を流します。
噛まれた部分に口が届く場合は、直接口で吸い毒を吸い出します。吸引器がある場合は吸引機を使いましょう。
口で吸った時に万が一飲み込んでしまった場合ですが、胃酸で毒が分解されるので毒の影響はありまえんから安心して大丈夫です。
口の中に口内炎や傷がある場合はそこから毒が入るので、絶対にやってはいけません。
口で毒を吸った後は必ず口の中を洗浄しましょう。口が噛まれた所に届かない場合は、2~5%のタンニン酸で洗浄します。
次に止血をして、噛まれた所を塩水で洗います。
噛まれた所を氷で冷やすことは絶対やってはいけません。
毒が体内にあるので、水分を沢山摂取し安静にします。
噛まれた部分は心臓よりも高い位置にあげておきます。
むくみなども出る場合があるので、指輪は外しておきます。
救急車を呼び病院へは必ず行きましょう。
噛まれた蛇の種類や特徴、頭の形などを覚えておくと救急隊員も対処の仕方がスムーズに出来てより安心です。
毒のない蛇に噛まれた時は、感染症や噛まれた部分の腫れを予防するのを優先にします。
毒のある蛇に噛まれた場合は、組織の損傷や毒が体内に回るのを防ぐのを優先して行動します。
血清について
蛇の毒の血清については誰もが知っていると思います。
では血清はどのようにして作られるのでしょうか?まず日本で作られている血清は馬を使って作られています。
馬の体内に微量の蛇の毒を注入して、約半年かけて馬の体内で抗体を作らせます。
その後、血液を採り凝固させて上澄みにできる淡黄色の液体を取り出します。
その液体を遠心分離機にかけ精製すると抗毒血清ができます。
馬1頭から300本ぐらいの血清が作れるそうです。
まとめ
蛇の毒には血清があることは知っていましたが、実際にどのように作られるか知らなかったのでとても勉強になりました。馬の血液から血清ができる事もとても驚きました。近年の研究でオポッサムという動物の血液が、世界中の蛇の毒に効くかもしれないという事が分かってきたそうです。突然蛇に噛まれると慌てそうですが、今回調べたことをしっかり覚えておいていざという時に慌てないようにしたいと思います。