蛇を英語で言うと、「snake」。
「それしか思いつかない」「他の蛇の英語なんてあるの?」
という人も、多いのではないでしょうか。
ところが・・・蛇の英単語の意味を知ると、「蛇が世間で、どういう立ち位置に立たされてるか」いろんなことが見えてきます。
蛇をあらわす英語は、snakeひとつだけ?
蛇を表現する英単語は、snakeひとつきりではありません。
まず「ophidian(複数形ophidians)」があります。
無理やりカタカナにすると、「オーファディアン」くらいでしょうか。
日常用語というより、学術用語です。
「蛇はこういう生き物です」と分類するために、この言葉がある。
意味は「手足のない鱗状の細長い爬虫類」で、「蛇が聞いたらなんて思うかなー」という感じの単語です。
蛇のほうは「なんで人間には手足があるの?」と思ってるでしょう。
大きな蛇は、serpent
他にも大蛇や毒蛇を意味する「serpent(複数形serpents)」があります。
カタカナにすると「サーペント」。
英語ではほとんどの蛇を「snake」と言い、大きな蛇に限って「serpent」と言います。
日本でもほとんどの蛇を「蛇」と言い、超大型の蛇に限って「大蛇(オロチ)」と言います。
それと似たようなものかもしれません。
蛇は英語圏で、悪者にされちゃってる?!
蛇を意味する英単語「snake」には、「蛇のような人間」という意味もあります。
日本人が「蛇のような人間」と言われても、「それって、どういう人のこと?」となってしまいますが、
英語圏で「蛇のような人間」というと、「陰険でずるがしこい人」くらいの意味になります。
実際の蛇には、明るい性格の蛇、根性の暗い蛇、家庭的な蛇、仕事人間の蛇、趣味にはまる蛇・・・いろんな性格の蛇がいるはずなのに!
「snake」イコール「陰険な人」にされちゃった理由は?
「snake」が「陰険な人」という意味になっているのは、実はごくカンタンな理由です。
聖書の中で、蛇がイブを誘惑して、禁断の果実を食べさせたから。
「イブの意志が弱かったんじゃないか」とか、「なんでそんな食べやすい場所に、禁断の果実を置いとくんだ」とか、諸説いろいろあるそうなのですが、なぜか普及しなかった。
「イブが禁断の果実を食べてしまったのは、蛇のせいだ」「蛇は悪魔の使いに違いない」という説だけが、大量に出回ったため、「snake」イコール「陰険な人」というイメージが、定着したのだそうです。
まとめ
蛇の英単語をチェックすると、英語圏の国では、蛇を悪役と考えていることが判ります。
日本では、白蛇は神さまのお使い。
インドなどには、蛇を神さまとして敬愛する地域があります。
国や地域によって、悪者にされたり、神として愛されたり、蛇はいろいろ、人類に言いたいことがあるかもしれません・・・。